2019.07.05
アイヌ民族には、入れ墨を彫る風習があったことをご存じですか?
もちろん、現代には引き継がれていない風習ですが、なぜ消えてしまったのか?
アイヌの入れ墨が持つ意味を知りつつ、入れ墨の意味を考えてみましょう。
■アイヌの女性が持つ入れ墨の意味
アイヌ民族とは、17世紀から19世紀に日本に存在していた少数民族のこと。
今の北海道から東北北部に先住したいました。
そのため、北海道にはアイヌ語由来の地名も多く存在しています。
「アイヌ語」のような独特な文化を持つアイヌでは、女性は体に入れ墨を施す風習がありました。
一つは口元に入れる入れ墨。アイヌでは「文身」と呼び、結婚するまでに完成させる必要がありました。
さらに手にも入れ墨を彫る風習も。
これは「夫のためだけに喋り、夫のためだけに働く」という意味を表しているという説があります。
さらに民間療法や魔除けとして信じられたという説も。
現代では理解しにくい考え方ですが、アイヌでは当たり前におこなわれていました。
■美意識によって廃れた入れ墨文化
アイヌの女性である証であった入れ墨ですが、江戸時代には3回も禁令が出たことも。
さらに明治に入って禁令が出たことにより、徐々に入れ墨の風習は減っていくことになります。
江戸時代ではなくならなかった風習は、明治では1回の禁令で減るように。
これは女性の美意識が変わったからだとも考えられています。
自分たち民族以外の多数の女性たちを見ることにより、自身の入れ墨に疑問を感じるようになったのでしょう。
アイヌ女性が口周りに入れていた入れ墨は、非常に目立つもの。
男性のヒゲのように大きく濃く描き、遠目にも分かるほどにハッキリと彫られています。
時代とともに価値観も変化し、アイヌの人々も日本国民としてなじむよう、独自の風習も徐々に廃れていったと考えられています。
■アイヌの入れ墨から考えさせられること
大切な風習として伝えられ、守られてきたアイヌの入れ墨文化も、時代とともに廃れるように。
これは現代にも通じることかもしれません。
ファッションタトゥーの流行に合わせた入れ墨は、今も本当に必要なのか?
入れ墨があることで、周囲の価値観と異なる人と見られてしまうことも。
除去することで社会に受け入れられやすくなり、人とのコミュニケーションがより円滑になることもあるでしょう。
アイヌの歴史を確認しつつ、入れ墨の必要性をもう一度考えてみてください。
除去したいと思う際には、美容外科にて除去の方法を相談してみましょう。
2020.08.13
2020.08.11