2019.08.25
鯉と金太郎を描いた「こいきん」の入れ墨。
そのインパクトの強さに惹かれ、自身の体に入れた方もいるでしょう。
ですが、こいきんの意味や由来はご存じですか?それらを知ると入れ墨にしておくのは難しいと感じる方もいるでしょう。
こいきんについて、詳しく説明します。
■「こいきん」とはどんな入れ墨なのか?
こいきんの入れ墨を入れた方、デザインが気に入って意味は知らないという方も、いま一度その意味を理解しておきましょう。
「こいきん」とは「鯉金」。
鯉を捕まえる金太郎を描いたものです。
凧やのぼりに描かれる事が多く、非常に縁起の良いモチーフです。
大きな鯉を持ち上げる金太郎や、鯉につかまって川を流れる金太郎という、なんともダイナミックな絵柄が多く見られますよね。
ちなみに金太郎とは、「坂田金時」の幼名であり、後に源頼光に仕えることになります。
頼光四天王と呼ばれたことから健やかな成長だけでなく、出世を願う意味もあると言われています。
■「こいきん」の入れ墨は誤解が多い?
金太郎の肌は赤く描かれるのですが、これには明確な理由があります。
当時江戸時代では天然痘が流行していたため、病に効くと言われている朱色で描くことで祈願をおこなっていました。
ところがこの意味を知らないと、「なぜ肌が赤いのか?」と不思議がられますし、無知な彫師が赤くしなければ、「これは鯉金ではない」と失笑されることも。
意味を正しく捉えることが難しく、せっかくの入れ墨を理解されないこともあるでしょう。
モチーフとして選ぶには、難しい題材かもしれません。
■入れ墨の「こいきん」は難し過ぎるモチーフ
こいきんは男児成長祈願の絵柄のため、大の大人が入れ墨にすることに疑問を抱く方もいるでしょう。
将来の出世や強靭さを願うと言っても、鯉と金太郎は端午の節句を想像させるため、「男の子のモチーフ」と認識する方が多いのです。
また、非常に難しい絵柄であるため、彫師のセンスと技術が問われます。
伝統工芸品の絵のぼりに描かれるほどですから、高いスキルが必要に。
赤鬼みたいな金太郎や、背景とマッチしないデザインも。
絵柄に不満を抱えている方もいるでしょう。
入れ墨が持つ意味もすばらしく、絵柄も魅力的な「こいきん」ですが、そのぶん失敗する可能性も高くなります。
彫ってから後悔してしまったという方は、ぜひ医療機関にて除去の相談をしてみましょう。
広い範囲であっても、カラーが入っていても対応できます。
一度カウンセリングを受けてみてください。
2020.08.13
2020.08.11