2020.02.14
刺青には「もんもん」という呼び名があることを知っていますか?
これは一部の地域でのみ使われる名前のため、聞いたことがない方もいるでしょう。
「もんもん」とは何か?
また、「もんもん」の語源となった地域で起きた刺青問題をみてみましょう。
■刺青ともんもんの違いとは
「もんもん」とは、刺青のこと。漢字で「紋々」と書きます。
「倶利伽羅紋々(くりからもんもん)」という言葉が由来になっていますが、大阪の俗称であるため、関東の人にはなじみがうすいでしょう。
いれずみには「刺青」「入れ墨」の他に「文身(ぶんしん)」「彫り物」という呼び名があり、「もんもん」もその一つになります。
大阪の和彫りのみ「もんもん」というわけではなく、洋彫りでも和彫りでも刺青に違いはありません。
「刺青」「タトゥー」「もんもん」など、人によって認識している名前が異なるだけで、どれも同じものです。
■なぜ刺青を「もんもん」と呼ぶのか?
「もんもん」の由来となった「倶利伽羅紋々(くりからもんもん)」とは、背中一面に彫った不動明王の変化身「倶利伽羅竜王」の刺青のことを指します。
火炎に包まれた竜が大きな宝剣に巻き付きながら、それを呑み込もうとする様を描いています。
やがて、背中一面の大きな刺青のことを「くりからもんもん」と呼ぶようになり、模様という意味を持つ「紋々」(もんもん)」が浸透するようになりました。
■もんもんの語源である大阪の刺青問題
「もんもん」という呼び名が浸透している大阪では、「くりからもんもん」が入った人が自治体の職員にいるとして話題になったことがありました。
刺青の入った人材を雇用し、市民の目につく場所で仕事をしていたことが問題になったのです。
刺青のある人が公務員になることは、他県の人にしてみれば非常識なこと。
刺青があるから公務員になれないとは限りませんが、堂々と市民の前にさらすことには、誰もが疑問を感じたのでしょう。
「もんもん」という独自の名前がある大阪でさえ大問題になってしまうのですから、他県でもやはり刺青に関しては、否定的な意見が多いことがうかがえます。
「刺青」も「もんもん」も同じもの。
呼び名や地域が変わっても、社会では受け入れられないものであることが分かります。
「もんもん」は美容外科にて除去することができるため、ぜひ病院のカウンセリングを受けてみてください。
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