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【医師が教える】入れ墨裁判の逆転無罪には問題が残っている

2020.05.08 

刺青除去

 

 

 

入れ墨を彫ったことで罪に問われ、彫り師が裁判にかけられた事件をご存じですか?

この裁判は逆転無罪を勝ち取りましたが、まだ問題が残っています。

どんな判決だったのか?問題とは何かをみてみましょう。

 

 

■逆転無罪となった入れ墨裁判とは

彫り師が医師法違反罪によって逮捕され、裁判にかけられた事件がありました。

大阪地裁では15万円の罰金を科せられる有罪判決となり、彫り師には医師免許が必要とも報じられたのです。

ところが控訴審判決では「入れ墨は医療行為に当たらない」と判断され、1審の判決を覆す逆転無罪となりました。

入れ墨はアートであり、医療行為には当たらないという主張が受け入れられたのです。

ただし、これでハッピーエンドというわけではありません。

 

 

■逆転無罪はまた有罪になる?

入れ墨を彫ることを医師に限定してしまうと、職業選択の自由や表現の自由を奪うことになるとの主張がありました。

大阪高裁ではそれが認められ、逆転無罪を勝ち取りましたが、この裁判はまだ終わっていません。

大阪高等検察庁による上告がおこなわれ、事件は最高裁にて争われることになります。

逆転無罪は一転、最後に有罪になる可能性も残されているのです。

もしも1審の判決と同じ結果になれば、多くの彫り師が仕事を奪われてしまうでしょう。

入れ墨の歴史が変わるかもしれません。

 

 

■入れ墨裁判が無罪になった場合の問題

入れ墨を彫る行為に医師免許がなくても問題ないとなれば、多くの彫り師が安心します。

ただし、新たな問題が発生することも。

医師のような専門知識や技術がなくても人の皮膚に針を刺して異物を注入し、お金を得ることが公に認められてしまうということです。

彫り師の多くは顧客の安全性を考慮しているものの、中には悪質な彫り師もいるでしょう。

悪気はなくても知識が不足し、身体にダメージを与えてしまうこともあります。

逆転無罪とした裁判長も、入れ墨による危険性には規制が必要と意見しています。

 

 

今回の裁判によって入れ墨は危険な行為であり、安全性を高めるルールを設けなければならないことが明らかになりました。

逆転無罪とはいえ、入れ墨の安全性が認められたわけではありません。

自身の入れ墨に不安な気持ちがある方は、病院にて安全に除去できる方法があることを知っておいてください。

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