2019.12.02
腕や背中、足に入れた入れ墨が短いと感じ、もっと長く伸ばすのもいいと考えている方、そのデメリットについて知っておきましょう。
入れ墨は長い方がカッコいいというのには、誤解があります。
伸ばすべきでない理由について、ぜひ知っておいてください。
■腕の入れ墨を伸ばすとより不自由
5部袖や7分袖丈の入れ墨を10分袖丈に伸ばす人もいますが、これは手首ギリギリの長さになります。
つまり長袖を着用しても、袖口がめくれたら見えてしまうもの。
今までは服で隠せた入れ墨も、もはや隠せなくなってしまいます。
少し長めの袖丈を選べばいいと思う方もいますが、シャツやスーツはそうはいきませんよね?
仕事で着用することはなくても、冠婚葬祭では着用しなければなりません。
また、入れ墨を伸ばすことによって腕の入れ墨が透けやすくなり、白や淡いカラーのシャツを着ることが難しくなります。
夏場は簡単に腕まくりをすることもできなくなり、不便に感じることも増えていくでしょう。
カッコいいと思って安易に入れ墨を伸ばすと、不自由なことの多さに後悔してしまいます。
■入れ墨を伸ばすほどにデメリットも増える
脚や背中の入れ墨も腕同様、伸ばすとより不自由さを感じるでしょう。
背中は自分では見えないもの。
他人からはよく見えるため、服がはだけたり透けたりすれば、思わぬところで入れ墨に気づかれてしまいます。
脚も足首まで入れ墨を伸ばすことで、長い靴下を履かないと隠せなくなります。
入れ墨を伸ばすと今までよりも気を使う場面が増え、神経をとがらすことになります。
仕事中や飲み会でも、気を抜くことができません。
初対面の人に怖がらせないようにしたくても、入れ墨に長さがあると隠しにくくなります。
■入れ墨を伸ばすのは難しい?
元からある入れ墨に図案を足すことで、入れ墨を伸ばすことはできます。
ただし同じ彫り師か腕のある彫り師でなければ、上手に伸ばすのは難しいでしょう。
単純に伸ばすと全体のバランスが悪くなりますし、色みや線の強弱も伸ばす箇所に合わせて計算しなければなりません。
時間がたった入れ墨は、肌の老化と共に質感も変わっているもの。
伸ばした部分だけ不自然に、真新しく見えてしまうこともあります。
入れ墨は伸ばすよりも除去した方がメリットは多く、病院で除去する方も大勢います。
伸ばすよりも逆に、この機会に除去して違う楽しみを見つけるということも考えてみてください。
2020.08.13
2020.08.11