2019.12.13
誰もが一度見たら衝撃を受けてしまう、般若の面の刺青。
その恐ろしい顔にはどんな意味が込められているのでしょうか?
般若は、誤解されがちなモチーフのひとつでもあります。
この機会に本当の意味を知っておきましょう。
■「般若」とは何か?
般若とは、角の生えた怖い顔をしたお面のこと。
その顔を刺青に選んだ方もいるでしょう。
ですが、実際に般若とは「仏の智慧」のことであり、鬼の顔という意味ではありません。
般若坊という面打ち師が神仏に願掛けをおこない、仏の智慧と名乗って作り上げた能面から生まれた言葉です。
般若が作る鬼の面がすばらし過ぎて、同じ意味に捉えられてしまったのでしょう。
すっかり誤った意味が定着してしまいましたが、決して怖い顔をした面だけとは限らないのです。
■般若の刺青は嫉妬した女の顔
般若の作った鬼の面は、通称「般若」として呼ばれるように。
主に能の舞にて、女性の怨霊を演じる際に使用されます。
嫉妬や恨みがつのり、鬼になってしまった顔をあらわすのに最適な面です
有名なところでは源氏物語に登場し、光源氏が愛する女性に嫉妬した、生霊の悲しみや苦しみを表現するのにふさわしい面として知られています。
強面な刺青と思って選んだものの、嫉妬に狂った女の顔と知って驚いた方もいるのでは?
自分の体に、見知らぬ女性の生霊が刻まれたようで、縁起の悪さを感じた方もいるでしょう。
■般若の刺青には不美人という意味も
「後ろ弁天前般若」という言葉を知っていますか?
これは女性を例えたことわざです。
後ろから見ると弁天様のような美しさを感じるが、改めて前から見ると、非常に恐ろしい顔をしている。
または想像と違う顔という意味を持っています。
般若は「恐ろしい顔」であると同時に、「不美人」という意味を持っていることが分かります。
自分の体にわざわざ不美人の刺青があるとは、なんだかガッカリしてしまうもの。
縁起も悪く不美人である般若の意味を知っていれば、他のモチーフの方が良かったと思う方もいるでしょう。
せっかく入れた般若の刺青ですが、意味を知るほど不気味に思えてしまった方もいるでしょう。
自分の体に入れておくのは不安という方、病院にて除去の相談をしてみてください。
美容外科ならば、刺青除去の方法をいくつか提案することができます。
2020.08.13
2020.08.11