2020.01.06
「蛇にピアス」という作品を知っていますか?
芥川賞を受賞した作品であり、有名俳優を多く生み出した映画作品でもあります。
この物語には入れ墨が多く登場しますが、決して入れ墨を好印象には見せていないようす。
どのように描かれ、どんな存在に見せているのかについてご紹介します。
■映画にもなった「蛇にピアス」とは?
「蛇にピアス」とは、小説家金原ひとみさんのデビュー作であり、第130回芥川賞を受賞した小説のこと。
後に蜷川幸雄監督により映画化され、女優吉高由里子さんの代表作にもなりました。
ピアスと入れ墨を持った男に強く惹かれたヒロインが、自身の体にもピアスと入れ墨を施していくようになります。
ある事件をきっかけに物語は大きく展開し、ヒロインの心情にも大きな変化があらわれます。
性的描写や過激なシーンが多いものの、さまざまなことを考えさせられる青春ストーリーとして多くの評価を集めました。
■「蛇にピアス」は入れ墨をどう表現している?
暴力的な表現を取り入れて過激さを増したストーリーのため、小説も映画も苦手という意見がありました。
ストーリーとして楽しむことはできても、理解はできないという声もあります。
「自傷」を表現するものとして入れ墨が取り入れられているため、入れ墨に対して否定的な感想を持つ方も多くいたようす。
痛みによって生きていることを実感することを過剰に描いているため、入れ墨が多く登場しながらも、入れ墨に対して共感できないと気持ちを強めてしまっているのでしょう。
■「蛇にピアス」が教えてくれた入れ墨の存在
この小説を読んだ人、映画を観た人はストーリーに感動しても、入れ墨に憧れを持つ人はいません。
「フィクションだから安心して楽しむことができる」、「感動はできても、自分なら同じ立場になりたくない」という意見が目立ちました。
痛さや人生の重さを感じさせる入れ墨は、多くの人にとっては作られたストーリーの中に存在するもの。
現実にないからこそ、別世界として楽しめるのでしょう。
それほど入れ墨には、現実感や社会性がないことを感じさせる作品となっています。
有名作品によって入れ墨がどんな意味を持つのかを知ってしまうと、自身の入れ墨についても改めて考えさせられてしまうでしょう。
過激なストーリーにショックを受け、入れ墨を除去したくなった方は病院にて相談してみてください。
入れ墨を除去し、新たなストーリーを始めましょう。
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